ゲロッパ!(Get Up)ジェームズ・ブラウンといえばゲロッパ。ジェームズ・ブラウンといえばセックスマシーン。若い読者はわからないかもなっ。(彼の代表曲『「Get Up (I Feel Like Being Like A) Sex Machine」』からきてるんだけど。聴いたことくらいはあるはずだ)ジェームズ・ブラウン(以下JB)はファンクの帝王だ。R&B、ソウルの王と言ってもいい。その歌声、キレのいいダンス(というよりステップ)、意味不明のアッとかウッという呼吸音というか掛け声というか、とにかく歌詞にはない声音にとびきりしびれるのだ。全盛期といえるのは60-70年代だが、そのサウンドはいま聴いても”新しい”。僕は高校生の頃からプリンスが好きで、全アルバムを持っているが、そのプリンスのパフォーマンスに多大な影響(特にステップやスタンドマイクの扱い方など)を与えたことは有名な話で、”元祖”であるJBも後追いで聴くようになった。いまではJBの方をより多く聴いているかもしれない。ビートルズはいま聴いてももちろん楽しめるが、クラシックとして聴いてしまう気がする。しかしJBのそれは、Just Nowの普遍的な新しさを持っている、と僕は個人的には思っている。ジェームス・ブラウン - Wikipediaジェイムズ・ジョセフ・ブラウン・ジュニア(James Joseph Brown, Jr., 1933年5月3日 - 2006年12月25日)は、アメリカ合衆国のソウルミュージックシンガー・音楽プロデューサー・エンターテイナー。通称JB。ファンクの帝王と呼ばれ、 The Hardest Working Man in Show Business(ショウビジネス界一番の働き者)と称される。シャウトを用いたヴォーカルと、斬新なファンク・サウンドが特徴である。ja.wikipedia.orgJBの佇まいを完璧に再現さて、そのJBの生涯が映画化された。主役の俳優の演技とダンスがあまりに素晴らしいので、最初は気づかなかったが、彼はチャドウィック・ボーズマン。黒人初の大リーガーの伝記映画「42 世界を変えた男」で主人公ジャッキー・ロビンソンを演じた俳優だった。さすがの演技力なのだが、JBのステップを再現しているのに非常に驚く。また、ジャッキー・ロビンソンはやり返さない勇気を持つ男だったが、JBはすぐやってしまう”短気で暴力的な”男でもある。数回の逮捕歴と数年の服役の経験も持つ。そのJBを彼は完璧に演じている。JBを演じるのはチャドウィック・ボーズマンjamesbrown-movie.jpjamesbrown-movie.jpちなみに、この映画のサントラはiTunesなどで手に入る。映画を見たら、もしくは気になったら、ぜひこのサントラを買ってほしい。僕自身、ほとんどの曲は持っているし、知っているが、一つの作品として通して流してみるのも、いまの時代はなかなかないから、たまの経験として全曲を、編曲者・製作者の思惑に身を任せて聴いてみてほしい。ファンクに身を浸したら、ぜひ小声で叫んでつぶやいてほしい。そう、ゲロッパ(GET UP!)と。元気が出ること請け合いだ。//www.youtube.com/embed/_QjK09ZYNH8?rel=0映画『ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男』予告編youtu.be