フロント2輪のコミューター「ヤマハ・トリシティ」。この3輪バイクに興味津々のロレンス編集部が、お借りしている広報車に試乗してみた。いわゆるインプレッションは、すでに専門雑誌でご紹介されていると思うので、このシティコミューターで、東京観光の名所のひとつである、浅草を散策してみようと、広尾にあるロレンス編集部を出発した。東京の西側から皇居を通り過ぎて日本橋を渡ると、浅草はもうすぐそこ。渋谷区からはちょうど東京の反対側にある浅草は、ちょっと遠いイメージがあったんだけど、軽快なトリシティで走るとなんだか思ったより近く感じるね。初めて乗るトリシティは、125ccクラスのスクーターと較べると、タイヤが2つ並んでいるフロント周りにだいぶ存在感があって、ちょっと重いかなぁと思ったけど、走り始めるともちろんスイスイ走る。スクーターはあまり乗ったことがない私には、このコミューターというバイクの軽快感に、いまさらながらちょっと感激。フロント2輪はもちろん初めての体験。どんな異次元の走りが体験できるんだろうと思っていたら、拍子抜けするほど普通の2輪のバイクと変わらない。リア2輪のスクーターは何度か乗ったことがあるけど、2つのリアタイヤを引っ張っているというか、2輪のバイクとはあきらかに違う乗り物だなぁと感じた覚えがあるのだけど、このトリシティはそんな違和感が全くない。CFで大島優子さんが「りーん!」と言ってるように、コーナーでも軽々とリーンしてゆき軽快そのものだ。まるでスーパースポーツのようなフロントマスクもカッコいいけど、インパネのデザインがかなり楽しい。スピードメーターの表示が、この中心に描かれたサークルに沿うようなデザインのオリジナルフォントになっている。アートディレクターが本業の私としては、これにはかなりグッときましたよ (^_^)またその他の表示も距離計やガソリン残量の他に、左側には現在時刻が大きく表示され、右には外気温が表示されているのも面白い。「33°Cかぁ、今日は暑くなりそうだなぁ」なんて思いながら走れるんだね。今回、同行してもらったのはタンデム専門ながら、バイクが大好きなリョウコさん。ロレンスの準スタッフとして浅草散策につき合ってもらった。浅草は浅草寺を中心にして街が大きなブロックになっている。どこから入ろうかなぁと路地を探していたら、リョウコさんが通りの角においしそうな焼き鳥屋さんを目ざとく発見して。料理研究家の修行をしていたこともあるリョウコさんは、おいしいものを見つける嗅覚が優れている。この何でもない風情の街の焼き鳥屋さんが、これまたなかなかのお味で、こんなところに下町の食の実力を感じるようだね。不思議なもので、普段乗っているバイクでは、見逃すような風景に出会えるのもコミューターの魅力なんだね。そして2輪のスクーターに較べて、トリシティのフロント2輪は、明らかに低速時の安定感が優れている。浅草の路地をトリシティでゆっくりと散策していると、いつものバイクより街が近くに感じたのは気のせいじゃなさそうだな。※りーん♪ りーん♪ とつぶやきながら、ヤマハ・トリシティで浅草を散策してみた[その2]に続きます。