大事なことは、一見見落としがちだ。
写真のカフェも、見ての通りかなり目立たないので、何年も前を素通りしていた。中に入れば実に居心地の良い、枯れた感じのいい店だ。
僕もまた、自分が作り上げたサービスの真のあり方を長いこと、見極めていなかったのかもしれない。
プラットフォームとして、コミュニティやWebサイトを簡単に構築し、運営できるサービスを提供しているのだから、その機能や安定性を追求することばかりを考えてきた。
しかし、我々が開発したRevolver(Dinoを含む)は、プラットフォームであると同時にメディアになってきていることを、永らく敢えて無視してきた。つまり我々自身もメディア運営の一端を担うことを放棄してきた。しかし、いまはそれが誤りであり、むしろ積極的な関与をするべきということに気づいている。
いま、僕たちは数千を超えるコミュニティやサイトを抱えているが、そのオーナーはお客様であり、パートナーだ。彼らのコミュニティやサイトの運営をもっと積極的に支援して、かかわっていくことで、メディアとして成立させていくことが、僕たちの責務である。
つまり、プラットフォームであると同時にパブリッシャーとして加担する。いわゆるプラティシャーにならなければならない。
プラティシャーは、誰でも自分のメディアを作り運営できるようなサービスを提供する。同時にそのメディアを成長させるためのサポートとマネタイズの機会を提供しなくてはならない。
それが真のプラティシャーへの道であり、条件であると考えている。