2014-06-30
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スタートアップは、写真の中の原付のライダーのように、常に前後左右を巨大な敵に囲まれて危険な状態に在る。適度な距離と速度を保ち、周囲に気を配って自分のスペースを作っていく。

バイクにはバックギアがない。つまり後退はできない。常に前を向くほかない。
そして、バイクが自由自在に動き回るには敢えて左右に体重を乗せてバランスを崩す必要がある。計算されたリスクをとって初めて、自由に乗りこなすことが出来るのだ。
起業家もまた、リスクを恐れていてはなにもできない。無謀なチャレンジは必要ない。正しい計算とテクニックを駆使して、曲芸のような速度で前進し、クルマとクルマの間をすり抜けていくのだ。

スタートアップのボトルネック
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制約条件は、制約理論、もしくは TOC (theory of constraints)と呼ばれる経営管理哲学のコアとなる考え方だ。制約条件を発見し、改善することで経営上のゴールを目指す。

例えば工場の生産能力の向上をゴールとして考えた場合、大別しても材料の搬入から、製品への製造過程、梱包、出荷などの多くのプロセスがある。そのプロセスの中で最も処理能力の弱い部分=ボトルネックを発見する。ボトルネックとなっている工程の能力の限界こそが制約条件なのである。

そして、そのボトルネックによって全体の生産能力が制約されている事実を確認できれば、その制約条件に全体を合わせることでまずバランスを調整することをめざし、さらにその制約条件を改善していくことで生産能力を向上するというゴールを達成する。
例えば、梱包能力が一日100個で、その他の工程の限界が1日110個以上だとすると、単純計算で毎日10個分以上の製品が在庫となるうえ、出荷工程のキャパが10 ÷ 110 ≒ 9%ロスすることになる。
TOCの考え方によれば、梱包工程の能力がボトルネックであり、その他の工程のキャパを等しく一日100個に制限する。すると在庫の発生がなくなるので利益率が改善する。
そのうえで今度は梱包能力の向上を図り、まず1日110個の梱包を可能にする。そうすれば他の工程も限界能力まで発揮できるから、在庫もなく生産能力が適正化されていく。
この考え方は、スタートアップのようにシンプルな組織だと、はっきりと適用できる。例えば社長が経理と営業をかねているようであれば、営業が忙しくなればなるほど経営面の時間がとれない。逆に資金調達に忙しければ、営業がおろそかになるだろう。
つまり、スタートアップにおいてはボトルネックは社長自身であることが多く、社長の能力における何らかの限界点や物理的な時間のなさがスタートアップの成長を阻害する制約条件であることが、多分に見受けられるのである。
ストイックな日常を、徒然なるままに過ごす。
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僕は身長172cm、体重68Kg、デニムのサイズは高校から変わらず28インチを保っている。昔から理想はウェルター級ボクサーの体型で、試合を見るたびにイメージトレーニングをするが、あと1-2kg絞らなければと最近は思っている。

週に二回のトレーニングと、炭水化物をできるだけ制限し、タンパク質中心の食事と、硬水を毎日2ℓ飲むという習慣を続けているが、無理なダイエットをする必要がないからストレスなく、同じ日常をこなしていける。どんなに遅く帰っても、とりあえず7時半に起床して朝食とコーヒーを摂るのも変わらぬ習慣だ。

淡々と同じことを繰り返すことで、見た目を維持して、さらに筋肉を鍛えることで体調と精神的な安定を保つ。

好きなものはクルマとバイクだが、なかなか遠出する時間をとれないのが悩みだ。同じように趣味といえるカメラは、風景写真や野生動物を撮りにいくのは諦めたものの、そこは工夫して、小型のカメラ(GR)を持ち歩くことで仕事中でもストリートスナップを楽しめるし、起業家のポートレイトを撮るというテーマを見つけたことで、あまり場所を変えずにクリエイティブな挑戦を続けられる。

いつでも仕事をしているし、考えているが、もちろん楽しいことばかりではない。ないのだが、ではどうしたら楽しく、良い結果に変換できるかを考えていくことがまさしくクリエイティブな作業というものだ。

傍目にはどう映っているかは分からないが、このように僕の日常は非常に地味で、淡白なものである。と、同時に大きな変化を導き出し、紐付け、炸裂させる瞬間がいつ訪れても良いように準備を整えているのである。

起業家の資質
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起業家としての最大の資質は、恐らく不安や恐怖に対する耐性だろう。

若いうちはそもそもどうにかなるだろうとタカをくくれるが、ある程度の年齢になるとそうはいかない。自己破産すれば友人も恋人も離れていくだろうから、失敗の果ての惨めさや孤独への恐怖は小さくない。

それでも、起業家とは、ムンクの叫びのような底知れないパニックに襲われた直後にでも、酒を飲みながら談笑できなくてはならない。
想像力が欠如しているわけではなく、暗い予感を感じなかったことにする鈍感さが必要なのである。

ちなみにこのムンクの絵は、たまたまムンクの特集をテレビで流していたので、GRで撮影したものだ。

2014-06-21
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この被写体は、僕のオフィス兼スタジオに置いてあるものだ(近々撤去予定)。もちろん複製だが、レオナルド・ダ・ヴィンチの素描だ。正確にコピーしてあって、描かれている内容はオリジナルと同じはずだが、IKEAで買えば額縁を入れても3,000円しない。

しかし、逆に言えばこうしてプリントされて物体として製品化されたものは、単価3,000円であったとしてもかけ算で売れるから、1万人が買えば3億円になる。
ところが、この元データをデジタルにして、ネット上に置いてしまえばいくらでもコピーできるから価格は限りなくゼロになる。つまり、デジタルになってしまえば商品としての価値はない。

最近Canonの写真専用プリンター PRO-1を導入したこともあって、改めて印刷に凝っているだが、ポートレイトを撮影したあとでモニターで写真をいくら見せても、結局印刷して手に取ってみられる写真にしてあげたほうが、被写体になってくれた人たちの笑顔が違う。また、デジタルデータを渡してしまうとそこで被写体と僕の関係も終わるが、データは保持して必要なときに加工したコピーや紙としての写真を渡すようにしておけば、いつまでも関係は続く。ビジネスモデルってそういうものなんじゃないか。

2014-06-17
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この猫は人に慣れている。
逃げられないように忍び足で近づき、GRを取り出す間を惜しんでiPhoneで撮ったが、スキップしながら近づいても逃げようとしなかったかもしれない。

見てわかるようにかなり太めで、人間に餌付けされているのだろう、警戒心がまるでなかった。

2014-06-09
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自然界にはまっすぐな線や、四角いモノはあまり存在しない。僕たちが目にするこれらのオブジェクトは、たいていは人間の手によって生み出されたものだ。

だけどよく見ると、自然の中にも黄金長方形というのがあって、フィジカルな形としての線は見えないものの、非常に論理的というか定型的な四角い形が存在する、
(黄金長方形とは、辺の比が黄金比、すなわち1:1.618の長方形である。日本で用いられる名刺はこの長方形に近い形状ををしている。 黄金長方形から最大の正方形を除くと、残った長方形がまた黄金長方形の比率になり、そこからまた最大の正方形を除くと、永遠に相似な図形ができていく-Wikipedia)

つまり永遠に続く渦=回転と、長方形、それを作る直線が自然の中に共存している。

なにがいいたいかというと、僕たちが必死になって生み出そうとしているモノの多くは、自然の中に隠された真理の再発見の成果であり。だからこそより謙虚な視線を自分が置かれた環境へと向ける必要がある、ということだ。

2014-06-03
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このストロボは強い光を発生させる。
アンブレラは、それをわざわざ拡散させて弱める。
ダメとだったら最初から弱く発光すれば?と思うかもしれないが、それでは光量が足りない。広く光を散らすために十分な量が必要だ。

強く多くの光を発生させた上で、あえてそれを弱め拡散する。
矛盾しているようだが、この加減がライティングには重要だ。

僕らが行うブランディングもこれに似て、先鋭的なメッセージと革新性がなければ、新しいプロダクトにならないが、それをそのまま発信しても一部の好事家や特殊なアーリーアダプターに届くだけだ。プロダクトの持つ強力なイメージをうまく拡散させて、適度にぼかすことで初めて大衆に届く。

Magnum Photos
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マグナム・フォトは、僕の憧れの企業の一つである。企業というか集団というか。

マグナム・フォトは、1947年に戦場フォトグラファーのロバート・キャパの発案で創設された写真家チームだ。僕はロバート・キャパが好きで、写真展にも何回か足を運んでいる。

マグナムとは、銃弾のマグナムからではなく、そもそもの意味であるシャンパンボトルの大瓶に由来しているらしいが、一般的なイメージとしてはやはり拳銃のマグナムが連想されていると思う。僕が自分のプロジェクトのネーミングをする際には、常にこのマグナム・フォトにあやかりたいという想いがある。

リボルバー、という名前を社名にしたのは、他にもいろいろ思うところがあったからだが、結果的にはマグナムに最も近いイメージに行き着いたと言えるだろう。

写真家であるならば、マグナム・フォトで働いてみたいと思う人は多いのではないだろうか??
僕の想いとしては、いつかはリボルバーを、エンジニアやクリエイターにとって働いてみたいと思われるような企業にしたい。

プロジェクト「起業家の肖像」をスタート。
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2014年5月。

起業家の肖像」、というプロジェクトをスタートさせたことをここに報告しておく。

その名の通り、起業家のポートレートを撮影し、それを一連の作品へとまとめる、というものだ。成果物としてこのサイトでも適宜数枚ずつ紹介していくが、最終的には出版やギャラリーでの展示を視野に入れたプロジェクトだ。もちろん撮影した写真は、必要な枚数をRAW現像したうえで被写体になってくれた起業家にお渡しするので、是非メディア露出の際に公式な宣材写真としてお使いいただきたいと思っている。ちなみに僕が言う必要な枚数とは、(モノクロ+カラー)x 堅いメディア用、および x 緩いメディア用、の4枚である。


写真は、ある意味いいカメラにいいレンズを揃えて、適切な条件でシャッターを押せば誰でも成果を出せる簡単な作業だが、この作業とその成果物に芸術的意味を持たせるのはテーマだと思う。同時に写真のテーマには必然性が必要だ。コンセプトと言っていい。

篠山紀信なら女性のグラビアだし、森山大道ならストリートスナップ、荒木経惟なら女性の緊縛?といった具合に、撮影者と被写体の間になんらかのリンクがあるから意味が生まれている。

僕の場合のコンセプトは、「起業家が起業家を撮る」だ。実のところ、この数年で一気に起業家も増えたし、PRの必要性やメディアへの露出の機会も増えたのに、若手起業家の中にはちゃんとした宣材写真を揃えている人が実に少ない。写真を軸としたコミュニティやサイト制作サービスをやっている僕としては、写真の意義や力をもう少し理解してもらいたいw。だから、僕が撮ってあげなければと思いついた次第だ。

また、ここが一番肝心なのだが、被写体として、起業家はアスリートや美女、野生動物に匹敵する優れた対象であるということだ。彼らは、自分のアイデアと実行力を信じて、誰も通ったことがない道を一人進もうとする無謀な挑戦者だ。サラリーマン経営者にはありえない向こう傷を笑顔に隠して、光の中に立とうとする。その姿は清々しく神々しいはずだ。

だからこそ彼らのポートレイトであれば、肖像と言っていいくらいの芸術的価値があるだろうと考える。シリコンバレーで投資を受けて起業することは、メジャーリーグでユニフォームを着るのと同じくらい、いやもっと意義深いのだと、もっと多くの普通の人々にも知ってもらいたい。そういう啓蒙の意味も十分にあると考えたのだ。

このテーマ、コンセプトであれば、プロジェクトとして僕が手がける意味があるだろう。そう思えた。

そういうわけで、虎視眈々(豹だけどw)として、このプロジェクトをスタートさせた。起業家のみなさん、是非僕にあなたのポートレートを撮らせてください。飄々とした中にも透けてみえる、野心と不安と情熱と苦悶を、その瞬間に取り出して一枚のフレームに定着してあげますw

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